地球温暖化は、今や危機的な状況と言われています。世界各地で豪雨や熱暑などの気候変動が激しさを増し、百年に一度と言われた大規模な水害が毎年のように発生しています。富山市でも2019年から20年にかけての冬の降雪量が合計34cmと、富山地方気象台の統計開始以来最少を記録するなど、これまでにない暖冬が記録されています。
その影響は農産物や水産資源をはじめ、ひとたび災害となれば人命のみならず膨大な経済損失を招きます。働く場を失い、健康不安や貧困に陥る場合も少なくありません。
地球温暖化の影響は気候変動だけでしょうか? ヒマラヤや南極などの氷河や氷床の溶解が進むと、海面上昇によって小さな島国は国そのものが失われたり、大規模な水害や土砂崩れで多くの人命が失われたり、また水不足を招くことにもつながります。
さらに、温暖化により永久凍土が解け出すと、地下に封じ込められていた二酸化炭素やメタンガスが大量に放出され、地球温暖化を一気に進めると危惧されています。
地球温暖化の原因や影響を考えると、世界の国々で問題となっている貧困や飢餓、水やエネルギー、教育や人権、産業や経済、そして戦争などとも、深く関わり合っていることに気づきます。
また、貧困や飢餓は発展途上国の問題だと他人事のように思っていませんか?過酷な児童労働や安い賃金の女性労働、それによる健康被害や学校に行けない子どもたちの存在に、先進国の企業、そして私たち消費者も無意識のうちに大きく関わっているのです。
知ることで、変えられることがあります。貧困は、先進国でも増えています。日本でも6人に1人の子どもが貧困と言われています。
このように世界が直面している切迫した課題に、世界中の国や人々が協力し合い、未来へと続く地球社会を目指そうと国連で話し合われ、採択されたのが「SDGs(持続可能な開発目標)—2030アジェンダ」です。
先進国、途上国、先住民を含む193の国と地域がさまざまな課題を17のゴール(目標)と169のターゲット達成目標)にまとめ、2030年を目標年とした行動計画として各国で取り組みが始まっています。
日本政府も推進本部を設け、省庁を超えた重点施策として積極的に取り組んでいます。企業でも地域で、"SDGs"との意識はなくても既に取り組んでいる事例はたくさんあります。それらを発展・充実させて、地域を住みよくしたり、企業のESG 経営に結び付けたりしていくことが、SDGsの実現につながるのです。
「つづかない世界」を
「つづく世界」に
トランスフォーム(変革)
するための目標
「貧困のない」
「持続可能な」
世界を目指した目標
誰も置き去りにしない
「社会」、「環境」、
「経済」の三側面の
調和と統合を
パートナーシップで
下記アイコンを個別にクリックすると、国際連合広報センター:SDGs を17の目標ごとにわかりやすく紹介したチラシ、SDGs シリーズ「なぜ大切か」の説明が表示されます。